中国の上海浦東空港で、両手のすべての指の指紋採取が開始【中国旅行】
マレーシアよりも厳しくなった取り締まり
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マレーシアでは女性に服装の規定があるためか、顔の確認以外にも入国時に両手の人差し指の指紋の採取があるが、中国でもついに指紋採取が始まった。しかも、機械で両手のすべての指の指紋を取らないと次に進めない仕組み。さすがは中国である。しかもざっと見ただけでも20台は用意されていた。
指紋採取機の使用方法
手順は簡単で、警官の指示に従ってまず自動指紋採取機の読み取り画面にパスポートの写真のページをスキャンする。
それだけで国籍を読み取り、その後の案内は(母語)我々なら日本語でのガイダンスが流れる。
両手の4本の指を先にスキャナー画面に当ててしばらく待ち、その後両方の親指をスキャンする。もし斜めになっていたり、動かしたりしてきちんとスキャンできない場合は、やり直しになる。
正常にすべての指の指紋が取れれば、証明書(レシートに近い)が発券され、イミグレに持っていって提出する。
自動指紋採取機の抜け道
中国のいかつい警官が常時張り付いている最新の精密機器とはいえ、抜け道もあると思う。
例えば、複数人で訪れた場合、指紋採取機の手前で混むまで待ち、混雑してから警官かはなるべく遠い列に並んでパスポートをスキャンし、その後のプロセスを他人と入れ替わることも可能だろう。
また、単純に誰かのパスポートと交換しあえば、写真の照合はないので機械には本人かどうかは分からない。
何かあったとしても、本人の指紋とは異なる指紋が登録されていることになる。
もし今後、パスポートの写真と指紋をスキャンしている人物が同一人物であるというところの確認まで機械ができるようになれば、かなり高度なものになるだろう。
追記:関空などの自動入国ゲートは写真認証になりました。
もちろん、違反行為を勧めているわけではないが、完璧ではないということを言いたいだけである。
また、入国時にすべての指の指紋データを登録されたことで、外国人による犯罪の抑止にもつながるのであれば、それは良いことだとも思う。
日本との考え方の違い
日本の場合は、犯罪でもしない限り、指紋の採取は任意ではないだろうか。交通事故の目撃証人になって、調書の作成に協力する場合に拇印を求められたり、交通違反で採取されたりということもあるが、いずれにしても人差し指のみである。
両手のすべての指の指紋を採取されることは普段の生活ではまずないだろう。
昨今の個人情報の保護や、人権が叫ばれる中で司法当局も強引なことはできない。
日本も全国民の両手のすべての指の指紋を採取し、さらに入国するすべての外国人にも同じようにすれば犯罪捜査ももう少し簡単になり、発生率も幾らかでも抑止されるのかもしれない。
国民の個人情報や人権を「守る」ことと、犯罪から「守る」ことの両立は難しいようである。
ポリフェノール