ニャチャンに行こう!寝台バスで水着美女とビーチの街に早朝に到着するとバインミー屋と路上で眠る少女の姿【ベトナム観光】
フエやダナンから少し南下したビーチリゾートの街ニャチャン。ハノイやホーチミンのような派手さはないが、”みちょぱ”池田美優も大のお気に入りの観光地なので女子の旅人にもオススメな静かで美しい沿岸の観光地だ。
透明度が抜群でシュノーケリングなどのマリンスポーツも大人気のこの町に寝台バスで深夜に到着し、屋台で眠る少女に出会い、朝食に炭火で香ばしくパンを温めたバインミーを食べた。
ホーチミンやハノイのような大都市の観光地とは違う味わいのあるニャチャン、きっとあなたも訪れたくなることだろう。
ニャチャンの行き方は飛行機・鉄道・バスの3択。
今回は最もカジュアルな選択肢である寝台バスにして、ダナンからシンツーリストのバス飛び乗ることに。
夜中のバスは欧米系の旅人で満員だった。
シンツーリストならバスの運転も2名の交代制で比較的安全、車内にはWi-Fiもあるので問題なくネット接続ができる。
今日は、ビーチリゾートの街ニャチャンをご紹介します♬
寝台バスでダナンからニャチャンに向かう
■ もくじ ■
車内では、ニャチャン到着後の行動に備えてぐっすりと眠る旅人も居れば、スマホで映画を観る者もいるし、同じバスに乗り合わせたウクライナ系の美女をナンパして会話に夢中のフランス人の若者もいた。
バスは国道一号線をゆっくりと移動していく。
僕は鉄道でもバスでも、長距離を移動中は自分の乗った乗物の現在地と到着地点をマップ上で確認するようにしている。
車内ではリアルタイムで地図を確認する
空から見たらこんな感じで進んでいるのか、などとロマンにひたる目的もあるが、目的地の地形を大まかに把握しておくという理由の方が大きい。
もちろん、旅先の立地条件や主要道路などは事前に下調べしておくが、向かう途中にもリアルタイムで地図上の情報を収集するメリットは大きい。
主要都市からの距離はどのぐらいなのか、海や山とはどのように接しているのかなどを調べると、現地の人の気質や街の雰囲気がある程度、想像できる。
これが陸路の旅の醍醐味でもある。飛行機だと、空港に降り立った機内から出れば、もうそこは一瞬にして「知らない街」だが、陸路を徐々に移動していくとその土地の空気間にゆっくりと馴染むことができる。
例えば、車窓から見える風景。
窓からも情報収集を
日本でも東北から九州まで陸路で行けば景色が変わるが、ベトナムも同じで、国内をバスで移動するとしても、北部と南部では風景がかなり異なる。ハノイからホーチミンまでとしても約1500kmの距離がある。
頭にノンラーを被って田んぼで農作業する老人、優雅な真っ白なアオザイを着て自転車に乗る女子高生、自宅の庭で遊ぶ子供たちや、バイクに二人乗りして走り回る若者たち。
似ているようで、地域が違えば微妙に雰囲気も違ってくるから不思議だ。バスや鉄道で移動すれば、そうした微妙な変化も肌で感じ取ることができる。
目的地のニャチャンが近づいてきたので、無意識に地図で確認してみる。
弓なりに曲がった海岸のビーチを中心に発展した街であることがわかる。ニャチャンは100年以上前のフランス統治下の時代から、ビーチリゾートのために開発されてきた観光都市だ。
また、漁業も盛んで漁師や船も多い。
日中に走るバスを選べば、様々な川の河口に架けられた橋を通過しながら、船が停泊していたり、陸にあげて修理している光景も目に飛び込んでくる。下の写真は別の日に撮った日中のニャチャン近くの船着き場だ。
青色をベースにした漁船が並んでいる。
今回のバスは深夜に出発し、翌朝早く到着するプランだったので車内ではほとんど寝て過ごした。
気が付くとニャチャンの目前まで来ている。
急いで座席の荷物をまとめた。
寝台バスが早朝のニャチャンに到着
午前4時半。
まだ真夜中と区別がつかないほど真っ暗な中、バスは着いた。
シンツーリストは各都市の支店から支店へとバスを走らせるので、ニャチャンでもやはり支店前に到着した。早朝のために誰もいなかったが、隣接しているホテルのフロントにはホテルマンがいたので、荷物を預けて散策に出た。
海岸のビーチを目的に世界中から訪れる観光客をターゲットにした街のため、歩き始めるとすぐに海の潮の香りがしてくる。
日の出前の薄暗い中でもはっきりと分かる香りにつられ、海の方へ歩いてみた。
ニャチャンビーチの正面ゲート
ニャチャンビーチは5kmにも続く砂浜で、どこからでも入ることができる。同じベトナムでもフーコック島のようなプライベートビーチの感覚はなく、自由に入ることも可能だ。
ちなみに、フーコック島とはほとんどベトナムとカンボジアの国境といっていいほどの南西部の秘境だが、近年は観光開発が進んで海岸沿いの超高級ホテルがビーチを整備し、宿泊客以外は入れないようになっている。
魚醤やコショウの名産地だし、島巡りとしてはかなりおすすめなだ。詳しくは、フーコック島のヌックマム工場で伝説の調味料を手に入れろ!昔ながらの本物の作り方を見学して味見もできます【ベトナム旅行】を参考にされたし。
話をニャチャンに戻そう。
5分ほど歩くとニャチャンビーチにつながる正面玄関のオブジェが見えてきた。
上の地図の「Nha Trang beach」の印がついている地点だが、正面にシタディーン ベイフロント ニャチャンホテルや、ノボテルホテル、ムオンタンラグジュアリーホテルといった4~5つ星ホテルが並んでいるので、すぐに分かる。
シタディーンホテル前では早起きのホテルマンが掃除をしていた。
ニャチャンのホテルは全体的に観光客向けで快適だし、英語も通じる。
ニャチャンのホテルは東向きの部屋を
日本語の話せるベトナム人を採用して、日本語にも対応できるホテルもある。
ビーチに近いホテルに泊まると便利だし、できれば東向きの部屋にしてもらえると海が見渡せるので、美しい朝日や夕日を眺めることができるはずだ。
ニャチャンはビーチリゾートのために発展した観光都市だが、夜遊びスポットは少ない。必然的に夜はホテルのレストランや近くの食堂で夕食をとってゆっくりと過ごすことが多い。昼間はレンタルサイクルで散策するのもいいだろう。といっても、探せば酒場やマッサージ店、美女の多いガールズバーもあるので夜の街に出かけることも可能だ。
ちなみにベストシーズンは乾季の中でも暑すぎない5月から7月。それ以外でも楽しめるが、なるべく雨季は避けた方が無難だろう。
ホテル側から道路を渡ろうとすると、まだ薄暗い中でもバイクで通勤を始める人々とすれ違う。
海岸沿いのチャンフー通りに、市内からレタントン通り、グエンティミンカイ通り、イェルシン通りなどの大通りが合流している。滞在するホテルがどの通り沿いにあるのかは抑えておこう。
早朝のニャチャンビーチ
海岸に出ると、静かに波の音だけが聞こえる中で散歩や太極拳に励む現地人たちの姿があった。
昼間の喧騒とは一味違う趣がある。
風が強いせいか、波の音が大きい。
ビーチパラソルは閉じられて紐で結ばれている。
客が入る前にせっせとバーベキューの準備をする姿もあった。
もう少しすれば朝食を済ませた観光客が訪れ、水着だらけの海水浴場と変身することだろう。
小腹がすいてきたので屋台を探しに行くことにした。
道端で眠り込む少女
グエンティミンカイ通りをニャチャン市内の方に向かって歩く。
振り向くとビーチから朝日が昇ろうとしていた。
通りを歩いていると、歩道に広げたで簡易ベッドの上で家族が眠っていた。
周りを見ると、路上で麺類の屋台をしている一家のようだ。
鍋やコンロが置いてある。
朝早くから夜遅くまで、海外からの観光客を相手に食事を出しているのだろう。ぐっすりと眠りきっていた。
毛布を掛けてはいるが、ニャチャンは路上でも薄着で寝ていられるほどの暖かさだし、治安も悪くはない。
田舎から出てきた出稼ぎの家族なのだろうか。
少女の無防備すぎるあどけない寝顔に、毎日の暮らしの苦労が重なって見える。
あとで昼間にこの家族の出している屋台で食事しながら話してみると、一家の事情を教えてくれた。
長男が日本の長野県の工場へ出稼ぎに行って仕送りをしてくれていること、そのために親戚から借金をしていたこと、日本では会社の先輩から親切にしてもらっているらしく、日本人には感謝していること…
まだまだ豊かではないベトナムでは、人々は様々な事情を抱えながら暮らしている。
ニャチャンのバインミー屋台を発見
時計を見ると午前6時。そろそろ朝食のために街も動き出す時間だ。
グエンティミンカイ通りを少し歩いていると、営業を始めたばかりの屋台を見つけた。
朝食にはバインミーかフォーがお勧めだよ!
70代くらいのおばさんが、せっせと仕込みの準備を始めていた。
なれた手つきで卵を並べ、野菜を切り、ソースを混ぜている。
写真付きのメニューの看板を見るとベトナム語、中国語、そしてなぜかロシア語の3か国の言葉で書いてある。英語はない…。
春巻きや、牛肉のスープ、鶏麺などが並ぶ。
値段は書かれていない。相手次第ということだろう。
おばちゃんに、今の時間だと何ができるか聞くと、バインミーならすぐ作れるというので頼むことに。
すぐに取り掛かってくれた。
固めのフランスパンを取り出し、横にナイフで深めの切り込みを入れて温める。
ベトナム式の七輪でパンを温める
屋台の足元の火鉢の隅にパンをそっと置くと、ほどよく温まっていく。
ガスを使わない屋台では、このベトナム式七輪とも呼べそうな火鉢で何でも料理をする。
昨日の残りの炭なのか、白く燃え尽きそうな中にもわずかに火の赤みがくすぶっている。
激しく燃え盛る炭火よりも、朝食のパンを暖めるためにはむしろ丁度良い火力だった。
炭火で焼くとこうばしい香りが移って、なんでも旨くなる。
一瞬で電子レンジなどで温めるよりも遥かに深い味わいになる。
旨い香りで商売
足元から火鉢で暖められたパンの良い香りが街に漂っていく。なるほど、これは客寄せにも好都合であることに気づく。
匂いに釣られてこの屋台におびき寄せられる空腹の旅人は少なくないことだろう。
日本でも焼き鳥屋やうなぎ屋の前を通りかかると、香りに釣られてつい入ってしまうのと同じ理屈だ。
国は違えど営業の手法は同じ。
そんなことを考えながら待っていると、すぐに出来上がったチキンのバインミーが手渡された。
値段は25000ドン、日本円に直すと120円くらいだ。
田舎に行くと20000ドンでバインミーが食べられるので観光地の相場といえるが、高すぎることもない。こんなものだろう。
味は言うまでもない。当たりだった。
暖かいバインミーにかじりつきながら、いったん拠点に戻る。かなり明るくなってきた。
シンツーリストのニャチャン支店は二ピホテルの中
シンツーリストのバスが停まっていた。
ニャチャン支店は1泊3000円台の二ピホテルに隣接している。というか内部で繋がっていて自由に行き来できるようになっている。
これは、深夜や早朝にニャチャンに到着した旅人が、トイレを利用したり仮眠するのにも好都合。
深夜にニャチャンに到着したら居場所を確保
ニャチャンに限らず、バスの乗り換えや待ち時間において、旅人の待機場所は早い者勝ちだ。
ホテルのソファーも早めに埋まってしまうので、バスから降りたら自分の座席を確保した方がいいかもしれない。
カウンターにはまだスタッフの姿はない。
ここニャチャンで、何泊かゆっくり過ごすことにしよう。その前に次の行き先のチケットを抑えておこうと思うので、出直すことに。8時ころにもう一度来よう。
ポリフェノール
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