ANAのCAアルバイト化働き方改革|2023年4月から週2日勤務で全日空は人材を確保し客室乗務員は地方移住や副業も視野に
CAといえば不規則勤務や残業が多いイメージだが、今後は理由を問わず週に4日出勤すれば5〜8日の休みがとれるショートタイプ勤務も可能となる。まるでアルバイトスタッフのような勤務体型となるが、この動きにはJALやスターフライヤーなどの同業他社も追随すると思われる。以前から全日空はライフワークバランスを充実させるなど働き方改革を進めてきたが、今回の客室乗務員の待遇変更の裏にあるものとは…
客室乗務員の働き方が大幅に変わるよ!
私もCAになろうかな〜♪
週に2〜4日の自由な働き方が可能になって、選択肢がかなり増えるんだよ。
CA業界のアルバイト化で豊富な人材を確保する狙い
海外旅行が解禁され、航空&旅行業界の経営回復の兆しが見えはじめているとはいえ、ANAにとって約8500人の客室乗務員の正社員としての人件費を捻出し続けるのは簡単ではないだろう。
厚生労働省の統計によると、CAの平均年収は526万円(令和2年)平均月収は31万円となっており、コロナ禍でリストラされたり自ら離職したCAも多い。
コロナ禍で手放したCAたちは戻ってくるのか
そうした元CAたちの多くは現在は別の職に就いているものの、わずか2年程度のブランクであれば現役復帰するのは難しくない。ベテラン元CAたちを、業績が好転してきている他社に取られるくらいなら、呼び戻して再びANAで働いてもらったほうがコストと時間のかかる新人教育も不要で圧倒的に効率がいい。
しかも、新たにパートタイム・アルバイト的な勤務体系を作ることで、現在の住まいや職を維持したまま再雇用することも可能となる。
もちろん給料は勤務日数に見合うものとなるはずだが、他の業界と比べるとはるかに高額の報酬は得ることができるだろう。
海外では普通のアルバイト客室乗務員たち
日本では専門職として受け止められている客室乗務員だが、海外の航空会社(特にLCC)では、アルバイト勤務のCAが在籍する事も多い。海外の求人情報サイトなどを見ていると時給での募集をちらほら見かけることがある。
日本の航空会社では考えにくいが、就航路線の客入りが不安定だったりすると、その飛行機は「飛ばさない」という選択もありうる。そうなると、フライトしそびれたパイロットや客室乗務員の人件費の問題が生じるが、CAをアルバイトやパートスタッフという位置づけにしておけば、最低限の待機手当のみを支払えばいいし、ある程度事前に分かっていれば搭乗勤務をキャンセルする方法もある。
雇用されている側としても、非正規雇用なら休みは取りやすいし普段の時間の使い方の自由度も限りなく高い。
日本でも、そうした位置づけの客室乗務員が今後は増えていくことだろう。
収入重視型・自由度重視型・曜日固定型、などといった様々なタイプから希望する働き方を自ら選び、会社に貢献した分だけ対価を得る。という生き方の選択肢が他の業界でも増えていくことを願いたい。
ポリフェノール