ハノイ郵便局を徹底解説!切手はお土産に最適だし日本にEMS小包やハガキも出せる!でも記念切手は高すぎた【ベトナム旅行】
海外の郵便局に秘められた魅力をご存知ですか?
昔からその国の通信ネットワークを支え、庶民が安価で連絡を取り合う基盤を築いてきた郵便制度。
旅先でその窓口の郵便局を訪れれば、必ずその往年の歴史を肌で感じることができる。
お土産に最適な海外の切手を買ってもいいし、旅行先から日本に宛てて海外の消印付きの手紙やハガキを出せば必ず喜ばれるはずだ。
今回はベトナムの首都、ハノイ中央郵便局への行き方から中の様子、EMS郵便の料金や日数などについてを徹底解説!
ハノイ郵便局に行こう!旧市街のホアンキエム湖の前にあるよ!
お土産を買ったり、日本に手紙を出すのもいいね!
海外の郵便局の魅力
■ もくじ ■
文通という言葉が消えてしばらく経つが、恋人や友人からの便りが楽しみで、郵便受けをワクワクしながら待っていたことはないだろうか。
郵便配達員が乗るお馴染みのバイク「赤いスーパーカブ」が家のそばに来ると、つい『今日は誰かから手紙が届くかな?』と玄関まで見に行ったものだ。
ちなみに日本では鎌倉時代から飛脚が大名の手紙を運び、江戸時代には庶民もそれを利用できるようになった。極秘の連絡には隠密や忍者が活躍した。
一般的な利用が始まったのは明治4年からで、【東京ー京都ー大阪】の区間で限定的に郵便制度がスタート。
やがて日本の郵便は全国に拡大しつつ高速化し、1930年代あたりから郵便にバイクが使われるようになった。
インターネットがなかった時代。郵便が通信手段の主力だった。遠方から嬉しい知らせが届いて胸躍らせる事もあれば、予期せぬ訃報に力を落とすこともあっただろう。
システムや歴史は微妙に違うが、郵便は世界中の人々に同じサービスを提供し続けてきた。郵便の恩恵を受けたことのない人は誰一人としていないはずだ。
それで、訪れる国の“通信の歴史を肌で感じるため”と表現するとやや大げさだが、海外旅行の際は必ず郵便局に立ち寄ることにしている。
例えばマレーシア最大の郵便局については、海外旅行のお土産探しは郵便局に行こう!クアラルンプールのお土産に郵便局でレアな記念切手を買う!【マレーシア旅行】をご覧ください。
ベトナムの郵便局はVietnam Post、ベトナム語ではBưu điện Việt Nam(ビュー ディエン ビエット ナム)となる。黄色がイメージカラーだ。
ハノイ中央郵便局へ行こう!
ハノイの旧市街で泊まったホテルで簡単な朝食を済ませて郵便局へ。ベトナムはかつてフランスの植民地だったこともあり、フランス語のホテルも多いし、食事もフランス式のメニューが多い。
ハノイのホテルのシンプルな朝食
上の写真は朝食付きの中では最もランクの低いホテルの朝食だが、フランスパンにバターとソーセージ1本と目玉焼き、カットされたトマトがトッピングされ、コーヒーが付いていた。
つまり、簡単なバインミー(ベトナム風のサンドウィッチ)を自分で作れるようになっている。
これ以外にも何種類か選べて、ベトナム名物のフォーも選択可能だった。外で食べると日本円で200円程度だろうか。
この最低限の朝食が付いてハノイの中心部に宿泊して1泊3000円程度が相場だ。地方都市ならさらに安いし、ハノイでも5000円以上のホテルなら急に食事がランクアップして豪華な食べ放題になる。
私の場合は取材の費用がかさむので、普段は安ホテルに泊まることが多いが、午前中すぐに動けるように朝食付きのホテルを検索して泊まることにしている。節約して安ホテルに泊まっても、朝食探しで時間を使うのはもったいない。
ハノイに限らずベトナム国内にはどこにでも郵便局があるから小さな支店でも良いが、どうせなら大きな郵便局の方が販売されている切手などの種類も豊富だし、建築物も立派だ。
時間があれば、その国で最も大きな郵便局に行きたい。ベトナムには2カ所の巨大郵便局がある。ハノイ中央郵便局とサイゴン郵便局(ホーチミン)だ。
ハノイ郵便局の行き方
ハノイ郵便局は市街地の中にあるサイゴン郵便局と違い、とても行きやすい。近くにはタンロン水上人形劇場、ベトナム女性博物館、ハノイ歌劇場(オペラハウス)などの観光スポットがぎっしり詰まっている。
旧市街の南端、ホアンキエム湖の横なので、下の地図を参考に街歩きの合間にでも気軽に立ち寄ろう。
ホテルが遠かったり、炎天下を歩く体力に自信がない場合は無理せずにバスかタクシーを使う。路線バスなら86番が便利。
ただし、ルートや時間がコロコロ変わるので時間がなかったりベトナム旅行にまだ不慣れな場合はタクシーを利用のこと。
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ハノイ郵便局の玄関
玄関の大きな手動のドアを開けて涼しい局内に入る。自販機やATMもあるので、国際キャッシングでお金を調達したり、飲み物を買う事もできる。
玄関ロビーには、世界遺産のハロン湾やサパなどの観光地の宣伝パネルがちゃっかりと展示されている。
郵便局の中は閑散としているし、セキュリティーもないので遠慮せずにズンズン中に入ろう。窓口業務のカウンターが見えてくる。
小包を抱えたハノイの現地人たちに紛れて、しばらくうろうろしてみよう。
イメージカラーの黄色を基調とした内装が爽やかだ。職員のIDカードのストラップも黄色。
あまり混んでいないので、順番待ちの整理券などはなく、先客がいれば後ろに並んで待つ。
大抵は1~2人待ちですぐ自分の番となる。
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日本へのEMS小包や手紙の郵送料
旅行中に、つい買いためて荷物になったお土産を小包にしたり、手紙ハガキなどを日本へ送ることもできる。
例えばJALの場合なら、国際線でエコノミークラスを利用するとして無料で預けられる荷物は32Kgが2個となる。この重さに収まれば問題ないが、超えるようなら超過手荷物料金がかかる。
アジア路線なら1個当たり10,000円。23Kg~32Kgまで1個当たり6,000円が加算されることになる。余程の量でなければ30キロ前後もお土産は買わないような気もするが、問題は旅行に持って行くカバンの大きさだ。(預け入れ荷物について詳しくはJALの公式サイトを参照のこと)
まず、スーツケース1個は自分の身の回り品で準備の段階でほぼ埋まるだろうし、楽しい海外旅行に2個のスーツケースを持って行く人は多くないのではないだろうか。となると、2個目の鞄は小さくたためるようなナイロンバックのようなものになる可能性が高い。
その中にお土産などが入りきるかどうか。「預け入れ荷物は2個まで無料」ということは、小さな鞄でも3個目の荷物が出現する場合は料金が発生する可能性が高い。その場合は郵便などで送ってしまった方が効率がいいとういわけだ。
べトナムの郵便局から日本などに海外に送る国際荷物の場合は、高い順から
EMS⇒航空便⇒船便となる。
もちろん、送料が高い方が安全に早く届く。最も安い船便の場合は紛失や破損の危険を覚悟しよう。
EMSでのベトナムから日本への送料
EMSとは、東南アジアの国々をはじめ約120か国間で安全に送れる国際郵便のことで、料金は高いが荷物の現在地の追跡もできるし、最も確実に届けることができる。
大切な荷物はEMS郵便で送り、紛失しても構わないような本や雑貨類などは航空便や船便で送るなど使い分けるようにしよう。
EMSの送料はこちらのベトナム郵便のサイトで確認できる。
リンクをクリックすると、EMSの料金の計算ページとなり下の写真の画面が出るので、配送先の中から「日本」を選択し、送る物の種類を「書類(印刷物)」か「商品(荷物)」を選び、最後に重量をグラム単位で打ち込むと送料が自動で計算される。
スペースもとらず、輸送中に潰れる心配のない書類の方が安い。
ただし、ベトナム郵便のサイトはベトナム語と英語にしか対応していないので、パソコンなどサイトの内容を日本語に自動翻訳できる環境がないと利用しにくいかもしれない。
上の写真のように、試しに1000g(1Kg)として計算してみた。
送料は895,822ドン。
ベトナムの通貨に慣れていないとちょっと驚く数字だが、日本円に換算すると約4200円。同じ要領で見積もってみた。(ドン⇒円へのレートが変わるので変更の可能性あり)
2Kg 5,400円
3Kg 6,600円
4Kg 7,900円
5Kg 9,000円
6Kg 10,200円
7Kg 11,400円
8Kg 12,700円
9Kg 13,900円
10Kg 15,000円
お気付きと思うが、1Kg増えるごとに1200円程度上乗せされていく仕組みとなっている。
ということは、基本料金が高いので小分けにして少しづつ送るより、一度にまとめて送った方が有利という事になる。旅仲間がいれば一緒に梱包して送るのも賢い方法かもしれない。
手紙やはがきのベトナムからの送料
もっと気軽に送れるのが手紙や絵ハガキだろう。普通の封筒なら日本円にして70~80円くらい、絵ハガキなら50円くらいで送れる。
ベトナムの消印スタンプを押してくれるから、記念として自分宛に送るのもいいかもしれないし、友人に送るのも一手。
SNSやメールで、文字でも写真でも動画でも世界中に一瞬で送れる時代だが、絵葉書などのアナログ感が満載の「現物」の便りも嬉しいものだ。
ぜひ宛先にJAPANと大きく書き添えて海外から送ってみて頂きたい。
海外の郵便局では切手を忘れずに買おう
せっかくの海外旅行の思い出に切手を購入したい。安くて軽く、かさばりもしない。しかもデザインはその国の特徴や特産物を押さえたオシャレな作りになっている。
カウンターで「Tôi muốn mua tem」、もしくは「I want to buy stamps」と言えば出して並べて見せてくれる。下の写真は1枚3000ドン(約15円)クラスの切手。
ちなみにベトナム国内なら、この切手1枚でどこにでも手紙(封書)が出せる。つまり国内の標準的な郵送料は15円ということだ。
これなら10枚買っても約150円。お土産にたくさん買って帰って友人に配ったり、自分用としてコレクションしたり、お気に入りの本に貼ったりもできる。
ベトナムは特にカラフルなデザインの切手が多い。
動植物や観光地のデザインの切手も多く、下の写真は人気観光地のサパの棚田の切手だ。
サパの記事は人気のサパからラオカイ駅までの路線バスは150円!ぼったくりおばちゃんには要注意!バックハーにも行ける【ベトナム旅行】をご覧ください。
ベトナムでは裕福な家庭でもない限り、遠方の国内旅行に出る機会が少ない。
例えば日本なら東京に住んでいて大阪や名古屋に行ったことがある人がほとんどだろうし、地方に住んでいても一度くらいは東京に出たことはある方が多いと思うが、ベトナムでは地方都市から首都、また田舎から都会に出たことのない人が結構いる。
ベトナム人の友人に、ハノイやホーチミンに行ったことのない若いベトナムっ子が多いと聞いて驚いたことがある。
きっと旅に行けないぶん、こうした切手を見て国内の名所に想いを馳せることもあるのだろう。
そのためか、最近のベトナム切手には人物のデザインは少ないように感じる。紙幣は革命の父であるホーチミン氏で統一されているのに、興味深い現象だ。
ハノイ郵便局の玄関で販売されているお土産
ホーチミンのサイゴン郵便局とは違い、ハノイ郵便局には大々的に観光客向けのコーナーがあるわけではないが、わずかながらお土産販売のブースがある。
黄色のカウンターに、名所がプリントされた下敷きやポスターやベトナム語の書籍が並べられてあった。
無口なおばちゃん郵便局員がカウンターに座り、一応ここで会計できるようになっている。
ポストカードも売られているので、ここで買って奥の窓口で日本に送ることも可能だ。
観光客向けスポットのハロン湾やタンロン遺跡、ホー王朝の城塞やチャンアン複合景観やホイアンの夜景といった世界遺産の絵葉書から、ホーチミンの喧騒やバイク、さらにはアオザイを着たベトナム美女のデザインまで幅広く揃えているのでお好みのものが選べる。
ベトナム語の名探偵コナン
ベトナム人は日本のテレビやマンガが大好きだ。街を歩くと道からも聞こえるような大音量で、ベトナム語に吹き替えが入った名探偵コナンが放送されていて、家族が夢中になって見ているなんてことがよくある。
本屋に行くと、スラムダンクやドラゴンボールなんかの日本のマンガの翻訳版が陳列されているが、ハノイ郵便局にはコナンが置いてあった。
価格は1冊20,000ドン(約100円)だ。だいたい大手の通販サイトでも同じくらいの値段で売られていたからこれは相場と言える。
そういえば、ベトナム統一鉄道の駅の売店にマンガが置いてあったことがあった。長い列車の旅で持て余すであろう時間をつぶすために読むためと思われるが、普段は読書をしているベトナム人を見かけることはめったにない。
日本人や欧米人は読書好きが多く、飛行機に乗っても本を読んでいる乗客を目にすることがあるが、東南アジアには本好きが比較的少ない。
文化の違いで、ベトナム人やタイ人は個室にこもったり一人でいるも、家族や友人らをと集まってワイワイ騒ぎながら過ごす時間が好きだ。食事も食堂に大勢で押しかけて派手に騒ぐ。
もちろんマニアも存在するが、引きこもり系オタクは極めて少ない。ひっそりと情報収集をするより集まって騒ぐことが好きらしい。そういう訳で書籍の文化があまり浸透せず、現代になってもスマホやテレビで情報収集しているのだろう。本屋に行っても在庫している本の数は日本のそれには遠く及ばない。
そんな環境の中で日本のマンガが人気を得ているという事からも、ベトナム人の日本文化への憧れが見て取れる。
高額な記念切手
ベトナム語で記念切手は、Tem kỷ niệm。どの国にもあるし、旅のついでにあちこちで買い集めているので探してみたら、ハノイ郵便局ではガラスのショーケースの中に納められていた。
消印付の使用済み切手で値段を見るとかなり高額だった。元々は4000ドン前後(約20円)の古い記念切手が数百円、中には千円以上もするものがある。
きっとベトナム戦争時代のものだったり、歴史的価値のある切手なのだろうけれど、価値が不明なので買わないことにした。あなたにも、普通の切手を購入されることをお勧めする。
郵便局を出て86番のバスで市内観光の続き
この日は空港でチケットの変更手続をしたかったので、バスに乗った。ハノイの旧市街ホアンキエム湖の近くを走る86番のバスを使えば空港まで乗り換えなしの直通で行ける。
しかも価格は格安の7000ドン(約35円)。観光客も現地人もひっきりなしに乗り降りする。
この金額でローカル感を存分に味わえるのだから、東南アジア旅はクセになる。
あなたが海外で市バスを利用する冒険型チャレンジャーであれば、乗り込んで走り出した後に車掌(?)が乗車料金を集めに来る。
運賃は5000~7000ドンと麺料理1杯分の価格もしない。かなり安いので、あらかじめ小額紙幣を準備しておいた方がよい。
ちなみに、ベトナムでは自家用車とバイクを除くと路線バスか長距離バスが主な交通手段で、どちらも格安で乗ることができる。
かなりの距離を乗っても数百円しかからない。例えばホーチミンのミエンタイバスターミナルから行くバス旅|300㎞を730円で走破する【ベトナム旅行】の記事をご覧いただきたい。8時間の寝台バスを利用してわずか160kドン(約730円)。
鉄道も等級が下の座席なら運賃は安いが、本数が極端に少ないので体力があるならバスを使ってみて欲しい。
今回はハノイ郵便局のご紹介でした。旧市街ほとりのホアンキエム湖の横なので行きやすいですし、暑さもしのげるので利用されてみてはいかがでしょうか。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
またお会いしましょう!
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