ファンティエットの行き方を徹底解説!バスが格安で有利だけど列車好きなら鉄道もあり|ムイネービーチの勧め【ベトナム旅行】

ムイネービーチでも人気の観光地ファンティエット。最も手軽で安い行き方はバスだが、鉄道でのんびりと行くことも可能。近くに空港がないので飛行機での直行は不可。

この記事では雄大なビーチリゾートやベトナム料理のシーフードを楽しめるファンティエットに、ハノイホーチミンから行く方法を徹底解説する。

ベトナムのニャチャンからファンティエットにシンツーリストのVIPバスで移動した現在地のスクショ
マップで現在地を確認しながらバスか鉄道の陸路でファンティエットに行こう

ファンティエットとムイネーの違いは藤沢市と湘南

ベトナムに旅行を計画中の方からファンティエットムイネーの違いを聞かれることが多いが、ムイネーというのはムイネービーチを中心とした地名であって、ファンティエット市の一部の地域。

ビントゥアン省の中にファンティエット市があり、ファンティエットの中にムイネー地区がある。

日本で例えるなら、神奈川県(ビントゥアン省)の藤沢市(ファンティエット市)の中に湘南や江ノ島(ムイネー)があるイメージと考えると分かりやすい。砂丘などもあるリゾート観光地なので、いろいろな選択肢を楽しめる場所だ。

ファンティエットの産業と観光と人口

訪れる土地の概要を事前に少し把握してくだけで旅は圧倒的に充実するので、この街の成り立ちと特徴を1分だけ読んでいただきたい。

ファンティエット市の人口は約22万5千人で、日本の宝塚市や伊勢崎市とほぼ同じ。ベトナムを南北に縦断する最も大きな幹線道路であるQL1A(国道1号線)が走っており、交通の便も良好で移動しやすい。

元々は海岸沿いを中心に漁業と水産加工で栄えた漁師町で、フーコック島と同じくベトナム料理の命であるヌックマム(魚から作る醤油)の名産地。料理や調味料がお好きなら、ヌックマムミュージアムも必見。この記事の最後に地図を載せておきます。

その漁業ゆかりの風光明媚な漁師町を外国人観光のために開発し、リゾート化したムイネービーチが有名。宿泊の際には、必ず海側の窓付きのホテルを予約しよう。部屋から海を見ると漁船や美しい砂浜のラインを楽しむことができる。無数の小船が停泊した湾岸が、朝日や夕陽に映されている息を飲むような光景は一生モノの思い出となるはずだ。

ファンティエットは、古代チャンパ王国時代のチャムタワー遺跡も有名。チャンパ王朝の木綿織物「チャンパ」は江戸時代には日本にも輸入されており貴重品として取引されたという歴史もある。

では、本題に入ろう。

ファンティエットまでの行き方を、①バス②鉄道③飛行機の3つの方法から徹底解説する。

ベトナムのファンティエットの砂煙りの上がるような素朴な道路を走るバイクの男性の写真
ファンティエットからムイネー村に続くĐường Võ Nguyên Giáp通り

ファンティエットにバスで行く方法

ベトナム国内の隅々まで確実に素早く移動でき、費用も格安なの移動手段がバスだ。

大きく分けて2種類のバスから選ぶ。

①公営のバスか、②民間のバス会社だ。

公営バスは格安だが、現地人も利用するので衛生面や快適度数は落ちる反面、ベトナム人と仲良くなりたい方にはおすすめだ。また、長距離のバスはあまり出ていない。

民間のバス会社、例えばシンツーリストやクイーンカフェなどは海外からの観光客をメインターゲットにしているため外国人に利用しやすい。というよりもチケットが高めなので利用者は外国人ばかりだ。料金が高めと言ってもわずか数百円の世界。

ここでは最大手のシンツーリストを参考にピックアップしてみる。ただし、ベトナムのバスの運行状況は状況によってコロコロ変わるので、利用される際には必ず事前にご自身でご確認を。

ちなみにバスのチケットは日本から事前にネットでも買えるが、各都市にあるバス会社のオフィスや旅行代理店でスタッフと対面して手配したほうが確実なのでお勧めだ。心配なら、ベトナムにある日本人の経営する旅行代理店で購入するという方法もある。

ホーチミンからファンティエット

毎日4本が出ている。出発時間と到着予定時刻は以下の通り。

7:00→12:30

14:00→19:00

21:00→01:00

22:15→03:45

料金は200,000ドン前後(約1,200円)。どれも5〜6時間のバス旅となり、夜間運行だと寝台バスとなる。上記のプランだと、現地のベトナム人はともかく、海外旅行客が深夜の1時や3時台に到着してもホテルへの移動やチェックインの問題があるので、午前中か午後の早い便を利用する。

ハノイからファンティエット

ハノイからファンティエットにはバスの直行便がないので、いったんハノイからフエまで13時間で移動し、フエからホイアンに4時間、ホイアンからニャチャンに11時間、ニャチャンからムイネーまで5時間乗れば到着する。乗り換えの待ち時間を省いて計算しても合計33時間のバス旅ということになる。

僕は何十時間バスに乗っていても平気なので、同じような強者は試してみるのもいいだろう。海沿いのきれいな景色も楽しめるし、ところどころでトイレ休憩と食事のためにドライブインに立ち寄るのでそれもまた楽しい。長時間バスに乗るのが耐えられなかったり旅に使う時間に制限のある方は、ハノイからホーチミンまで飛行機で移動してからバスに乗ると良いだろう。

ただ、くどいようだが個人的には人生に一度くらいは、30時間以上のハードな長距離耐久バス旅を経験するのも悪くはない…と思う。

バスの中で水着に着替えたアメリカ人の大学生のダイビングサークルの女子たちがバスを降りて荷物を受け取っている写真

ファンティエットに鉄道で行く方法

ハードルは高くなるが、ベトナムでの鉄道の旅も悪くない。田園地帯の中をディーゼル列車でトラクター並みのスピードでゆったりと走るベトナム鉄道に乗れば、きっとあなたの人生観も一変するはずだ。

また、窓も開きっぱなしで通路も広くバスよりもかなり開放感があるのでベトナムの現地人とも親しくなれる。キレイとは言い難いがトイレも付いている。

ただ、大きな駅には自称「荷物運びサービス」と称して旅行者を座席まで案内し、後から高額のチップを要求する輩がいるので要注意。それと、駅員っぽい姿をしてチケットを見せろと要求し、目を離したスキに過去のチケットやランクの低いチケットとすり替える詐欺もあるので用心したほうがいいだろう。

残念なことだが、どの国でも空港や駅には海外旅行者をカモにする集団が存在する。海外では親しげに近づいてくる者を【信用しない、安易にチケットやパスポートを見せない、どうしても見せなければならないなら絶対に目を離さない】の鉄則を守ればまず大丈夫だろう。また、バスや鉄道のチケットは購入した後すぐ、サインなどを書いて自分のものと分かる『印』をつけておけば良い。東南アジア諸国の悪者たちは漢字が書けないので真似できない。

といっても僕の場合は海外で詐欺に遭いそうになったことはあっても、実際に引っかかったことはない。宝石詐欺お茶詐欺陶器詐欺など怪しげな手法がいろいろと存在するが、あらかじめ心の準備をして気を抜かなければそれほど心配しなくてもいいと思う。

リンリン

旅行中の詐欺には注意しようね!

ベトナムのファンティエットで仲良くなった、金髪のスタイル抜群の体育会系女子大生の水着姿の写真
ハノイからファンティエットに到着してバスのトランクから荷物を受け取る乗客たち

ホーチミンからファンティエットに列車で行く

ベトナム統一鉄道でホーチミンからファンティエットに直通で行く便は一日一本で、ファンティエットが終点となる。乗り遅れないようにしたい。(Vietnam Railways公式サイトか鉄道の窓口で事前に確認を)

06:45出発→10:21到着

料金はハードシート(木の硬い椅子)で16USドル、ソフトシートで18USドルだ。寝台列車ではないので4時間弱の列車の旅を座っていくことになる。

また、ホーチミン駅発ービントゥアン駅(ムオンマン駅Muong Man Stationから改名された)着の列車に乗っていくこともできる。その場合は、ビントゥアン駅から約11kmほどバスかタクシーに乗れば市街地に到着する。

ビーチからはやや離れているものの、走行している便数が多いのが利点だ。

ホーチミン駅発ービントゥアン駅(ムオンマン駅)着の便は1日4本で、

16:00ー19:40

06:00ー09:35

10:25ー14:11

06:45ー11:05

これならどの便に乗っても、余裕を持ってホテルにチェックインできるだろう。チケットの価格はハードシートで14〜16USドル、ソフトシートなら16〜18USドルだ。ビントゥアン駅から市内までのタクシー代を入れても3千円くらいだろう。

ベトナムのファンティエットに到着した韓国のハン・ジミンとヒョジュ似の女子大生のグループの写真

ベトナムの列車に持ち込む手荷物の重量制限

 ベトナム鉄道の公式サイトには大人は20キロまで、子供は10キロの手荷物まで持ち込み可能と案内されているが、筆者の場合はベトナムでもタイでもマレーシアでも、列車の利用において荷物の重量を測られたことはない。ベトナム航空やベトジェットエアとは違い、チケット以外でも手荷物の超過料金で儲けるという発想はないものと思われるが、一応アナウンスされている以上は気をつけたほうがいいかもしれない。

 その一方で、航空会社の機内持ち込み用の手荷物や預け入れ荷物の重量計測はかなりシビアで、無料の重要をオーバーすると厄介だ。鞄からカメラなどを出して首から下げて身に付けるなどしなければ、高額の超過料金を請求されることがある。

さて、ベトナム航空が出たので話のついでに航空会社のヤバすぎる実情を少しだけご紹介する。

ベトナムの航空の裏の顔

ベトナム航空のキャビンアテンダントや副操縦士が逮捕される事件が時々起きているが、捜査の途上で個人だけでは済まされない組織的な犯罪集団が暗躍している事がわかっている。

例えば、2020年1月2日にはベトナム航空のチーフキャビンアテンダントが約2億ベトナムドン相当のタバコ(マルボロ130カートン)とマッサージオイルを密輸してホーチミン空港で逮捕されている。また、2014年には日本国内でベトナム人窃盗団が万引した資生堂の化粧品やユニクロの衣類などをベトナム航空のキャビンアテンダントや副操縦士らが受け取り、ベトナムに持ち帰って売りさばいていたという組織的な犯行も明らかになり、ベトナム航空の日本支社が家宅捜索された。

個人では売りさばけない規模の大量の密輸なので、ベトナム国内でも日本からの盗品の販売ルートがあるはずだ。また、航空関係者らの取り調べにおいて、盗品を密輸する「副業」が常識だったという自供も有り、こうした犯罪が日常的に行われていたことがうかがえる。

少し嫌な話に逸れてしまったが、海外旅行において必ずお世話になる、しかもベトナムの基準では安定した給料を得ている花形職業である航空会社のスタッフが組織的な犯罪に加担しているとすれば、現地の薄給の住人たち(失敬…)はなおのこと注意しなければならないと言えるだろう。

出会いも旅の醍醐味のひとつなので、旅先で接する人々のことを疑うのは気分の良いことではないけれど、事前に注意しておくことで犯罪に巻き込まれる危険は小さくなる。海外旅行を楽しく終えるためにも、外国人との接触には用心するようにしたい。

ベトナムのファンティエットについたばかりのアメリカ人の3人兄弟の家族連れの写真

飛行機での行き方

ファンティエット空港(PHH)は、民間と軍用の用途を兼ねた新空港として2015年から建設が開始されたが、工事が途中で中止されるなどして完成がかなり遅れている。なので、空路でファンティエットまで行きたいならばホーチミン空港まで行ってからバスに乗り換える。というのが現実的なプラン。

下にファンティエットの建設地の地図を乗せるが、現段階ではグーグルマップには会社(恐らく空港建設の請負会社)しか載っておらず、航空写真を見ても荒れ地しか確認できない。完成までにはまだまだ時間がかかりそうだ。

さて、今回はファンティエットまでの行き方をご説明した。

市内を散策したり、ムイネービーチでマリンスポーツを楽しむのもいいだろう。ホーチミンから短時間で行けるので、ベトナムに起こしの際にはぜひ足を伸ばして訪れてみて頂きたい。

ポリフェノール

ファンティエットのシーフードとビーフの太麺のフォーの写真(ベトナムB級グルメ)

ファンティエットのヌックマムミュージアムはこちら↓

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