ザーラムバスターミナル完全ガイド!行き方から路線とチケット価格と売店やトイレ事情までを徹底解説!【ベトナム旅行】
ハノイのザーラムバスターミナル完全ガイド!ベトナムの手軽で格安なバス旅に出よう!
ザーラムバスターミナルについて、路線バスとタクシーでの行き方と費用、主要バス路線、運賃、ターミナル内の売店での買い物、トイレ事情など、旅人に必要なすべての情報を徹底解説する。
この記事を読むだけで、あなたはザーラムバスターミナルとベトナムでのバス旅行の達人になれるはずだ。
また、ハノイにはミ―ディンバスターミナル(Bến Xe Mỹ Đình)、ザップバットバスターミナル(Bến Xe Giáp Bát)があるが、基本的に利用方法は同じだ。ぜひ参考にしてほしい。
ザーラムバスターミナルの行き方
■ もくじ ■
現地のベトナムっ子が友人にバイクで送ってもらう姿もよく見かけるが、観光客の場合は路線バスかタクシーで行くかの二択となる。
どちらもハードルは低く、簡単なので予算と時間に応じて選ぶと良いだろう。
※バス路線や時間表は随時改訂される可能性があります。公式サイト等から最新の情報を確認してご利用ください。
タクシーでの行き方
ザーラムバスターミナルは、街中からやや離れたザーラム駅のそばにある。ロンビエン地区だ。
このザーラム駅から北部ランソン行きの列車に乗れば国境を越えて中国の南寧を経由して、はるか上海や北京にも行くことができるから、冒険者はよく下調べして試してみて欲しい。
時間がなかったり、重い荷物があるのならタクシーで行くのがお勧めだ。ただし、ハノイをはじめベトナムはぼったくりタクシーの被害が頻発しているので、できればグラブなどの配車アプリを使うと良いだろう。
ぼったくりタクシーについては、海外旅行中ぼったくりタクシーに遭わないために!ベトナムのホーチミンのぼったくり運転手の顔と車内の写真を大公開!の記事をご覧ください。
配車アプリのメリット
利用客はアプリ内で降車後に評価点を決めるため、運転手は高評価を維持したいし、低評価で悪質なドライバーだと分かれば予約してからでも顔を合わせずにキャンセルすることもできる。
また、配車アプリの場合は予約する時に位置を入力するから行き先を言う必要はない。ホテルのカウンターなどで呼んでもらったタクシーに乗るのなら、運転手にザーラムバスターミナル(英語:Gia Lam Bus Station)と告げるか、ベトナム語名の、Bến Xe Gia Lâm を見せれば連れて行ってくれる。
(住所:Xe buýt 03, 22, 34 vào- ra xe Gia Lâm Bến, Long Biên, Hà Nội,)
下の写真はグラブを使ってザーラムバスターミナルまで行った時のスクショだ。
現在地はザーラムバスターミナルの入り口前まで来ていることが分かる。赤い車で表示されているのはグラブに登録された別の車だ。
ハノイ市内であれば空車がウヨウヨいるから、予約しようと思えばいつでも乗車が可能だ。最寄りの場所から数分でやって来る。
メータータクシーのバイト代わりになっているグラブ
余談だが、ベトナムやタイではグラブアプリで予約した際に、普通のメータータクシーが来ることも多い。
これは、メータータクシーとして客を乗せていない時に、アルバイト感覚でグラブに登録しておいて客をそっちから回してもらうという利用方法で、運転手は二足の草鞋を履いているだけなので心配することはない。
ぼったくりや回り道など、べトナム人でもトラブルに巻き込まれることの多いメータータクシーから、安心できるアプリタクシーに利用方法がシフトしてきている証といえる。
この日もグラブの予約でメータータクシーがやって来た。当然、車内も運転席の周辺も普通のタクシーだ。
運転手と軽く挨拶をして乗り込む。メーターは停止して「1」のままだ。僕の場合は旅人のマナーとして、念のため行き先を告げるが、その気になれば一言も話さずに終えることもできる。
ダッシュボードには運転手の身分証明書の写真や車のナンバー、免許の有効期限、会社の連絡先、走行距離に応じた運賃が表示されている。メーターにカラクリをしていない真っ当なタクシーであれば、この料金で乗ることになる正規運賃だ。
ハノイのタクシーの正規料金
上の表を見ると、この小型タクシーの乗車料金は
初乗り運賃は0.5kmまで5000ドン(約25円)
20kmまで1kmにつき11000ドン(約50円)
21kmを超えると1kmにつき9000ドン(約45円)
待機料金は1時間30000ドン(約140円)
こんな価格であることが分かる。例えば、ハノ旧市街のワンタン麺の名店「福建麺」からザーラムバスターミナルまでは約4キロちょっとなので、計算すると240円ぐらいとなる。
(超人気店の福建麺についてはアジアに拡散した福建発の中華料理の奥深さ!ハノイの福建麺屋でべトナム版の海鮮ホッケンミーを食す!ご覧ください。)
グラタクシーの場合はメータータクシーよりも安いことが多い。また、実際に走るルートもアプリ上で確認できるので急な道路工事などの事情がなければ不必要な回り道もしない。マイリン・ビナサン・その他の一般的なタクシー会社の料金についてはこちらを参考に。
路線バスでの行き方
ハノイ市内を最も格安で移動する方法は路線バスだ。市内のどこからでも40円くらいで乗れてしまう。
バスの探し方と乗り方はとても簡単。日本語で使えるベトナムとタイのバスルート検索アプリを徹底解説!ハノイ|ホーチミン|ダナン|バンコク|チェンマイに対応の記事をご覧ください。
ハノイの路線バスは
25km未満:7,000ドン(約30円)
25km~30km:8,000ドン(約40円)
30km~:9,000ドン(約45円)
と、乗るバスのルートが何キロ走っているかによって一律で料金が決まっている。そのバスで短い区間を乗ったとしても運賃は同じということだ。といっても観光客が乗るようなバスで25キロを超えることはめったにない。
例えばハノイ(ノイバイ)空港から観光の目玉スポットの旧市街まで乗るとしても約24キロだ。ハノイ近辺の観光地巡りなら、せいぜい10km程の移動になるので、わずかな運賃で移動できる。
下の写真は標準的なルートの7000ドンのバスチケットを買った時のもの。
このバスのチケットを見ると、
路線番号 01
運賃 7,000ドン
と書かれている。ちなみに01番のバスはザーラムバスターミナルからハノイ駅前を通過してイエンギアバスターミナルを結んでいる主要ルートだ。
主なバスの拠点であるミーディンバスターミナルとザップバットバスターミナルも同じようにそれぞれを繋ぐルートがあるので、路線バスさえ乗りこなせれば格安で完璧にハノイ近郊を動き回ることが可能となる。
上の写真の半袖シャツの車掌が、バス停で乗り込んだ乗客を覚えていて、乗車後しばらくして座席まで料金を集めに来る。
もしも自分が乗り込んだバスの運賃が分からなければ、他の乗客が払っている金額を出せばいいし、それも分からなければ10,000ドン札(約50円)を出せばいい。8,000ドンを超えることはほとんんどないからだ。
できれば事前にコンビニなどレジのある店で買い物するなどして小額紙幣を持っておこう。高額紙幣を出すと嫌がられるばかりでなく、揺れる車内でのお釣りの受け渡しには間違いも起こりやすいからだ。
混み合う通勤時間帯でなければ、バスの車内はエアコンも効いていて快適に座ることができる。
スーツケースなどの大きな荷物を隣の座席に置く場合は2人分の料金を取られることもあるが、これは外国人の観光客だけでなく現地人も同じ扱いなのでぼったくりとは考えないようにしよう。
バスの車内で頭上を見ると、路線図が張り出されている。とはいっても決められた通りには走らずに、運転手の気分なのか、ルートが頻繁に変わることがあるのであてにはならない。
しばらくバスに揺られていると、ザーラムバスターミナルに到着。奥ゆかしく隅っこに駐車するわけではなく、ロータリーを入ってすぐドーンと正面玄関の前に横付けする。
ここでしばらく停車して運転手とチケット代金の集金人である車掌も休憩に降りていく。次に発車する際にはザーラムバスターミナル始発のバスとなる。
ザーラムバスターミナルから各地へのバスルート
ハノイの3つの主要バスターミナル(ミーディン・ザップバット)の中で、ザーラムバスターミナルは北部と東部行きの路線が多い。
バスが待機しているのはターミナルの裏側の駐車場だ。カラフルな中・長距離バスがズラリと並んでいる。
ザーラムバスターミナルの公式サイトはこちら。ただし、路線や価格については載っておらず会社の紹介や連絡先などのみ掲載されている。
主な行き先や価格についてはこちらの民間バス会社のサイトに詳しく載っている。
チケットの買い方だが、正面玄関を入るとすぐ目の前に下の写真のチケットカウンターで現金で買う。カードの利用はお勧めしない。
何番の窓口でどこ方面行きのチケットが買える、といった情報は変更されることが多いので省略し、大まかな行き先と料金だけご紹介する。
というより、目的地が決まっているのであれば、客のいないカウンターに行って『○○行き』と告げるか、地図の文字を見せれば何番窓口に行けばいいのかを親切に教えてくれる。
ザーラムバスターミナルからの主要ルートと料金
ハイフォン(Hai phong)行き
ミニバス75,000ドン
普通のバス85,000ドン
リムジンバス200,000~
VIPリムジンバス400,000ドン
所要:2時間~2時間半
(ミニバスなら10分に1本くらい走っている。飲料水は無し)
ハジャン(Ha Giang)行き
寝台バス200,000ドン
所要:6時間
大抵は夜8時頃に出発する
クアンニン(Quang Ninh)行き
寝台バス200,000ドン
所要:約8時間半
(エアコン、飲料水あり、晩の8時台の出発が多い)
普通のバス100,000ドン
バクザン(Bac Giang)行き
40,000~50,000ドン
所要:1時間半~2時間
(エアコン、飲料水あり、朝5時台から夕方17時台まで頻繁に本数あり。通勤時間帯は20分ごとに発車)
サパ(Sapa)、ラオカイ(Lao Cai)行き
寝台バス250,000~260,000ドン
(所要時間は不明)
その他の行き先
ハイズオン省(Hai Duong)30,000ドン、
約150円
タインホア省(Thanh Hoa) 100,000ドン、
約500円
トゥエンクアン省(Tuyen Quang) 90,000~150,000ドン、
約400~700円
イェンバイ省(Yen bai)130,000ドン、
約620円
タイビン省(Thai Binh)80,000~100,000ドン、
約390~500円
フート省(Phu Tho)180,000ドン、
約900円
ハナム省(Ha Nam)165,000ドン
約800円
いずれも、日本円で1000円以下で行ける地域がほとんどだ。
チケットの買い方
窓口に並んで購入する場合がほとんどだが、乗るバス会社によっては車内でチケットを買う場合もある。
また、チケットカウンターで買う以外にもネットで予約・購入する事もできるが、支払い方法などの制約もある。
時間と日程の余裕があれば、下見も兼ねて事前にバスターミナルに立ち寄って窓口で「現物」の乗車券を手に入れた方が安心。
シンツーリストなどの観光代理店のバスとの違い
このバスターミナルから出るバスはベトナム人にとっても一般的なバスなので、何時間も同じ空間にいれば自然と仲良くなり、現地の友人を作るいい機会ともなる。
連絡先を交換して旅先で困った時などに助けてもらう事も可能だ。ベトナムに知り合いがいるというだけでトラブルを回避できる場合もある。
もし海外旅行者として快適なバスに乗りたければ、シンツーリストやクイーンカフェといった観光代理店兼バス会社を利用する方法もお勧めだ。
こちらは値段が少し上がるが、欧米人バックパッカーなどがよく利用している。イギリスやアメリカから来た美少女達もよく見かけるので、それはそれで楽しめるだろう。
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ザーラムバスターミナルの売店
チケットを手に入れたら、気になるのは車内での過ごし方。お菓子や飲み物を買って優雅に過ごしたい。
バス旅でも鉄道の旅でも、遠足気分で隣の席に居合わせた旅人と食べ物を分け合うという事もありうる。
ゆで卵と旅をする海外列車の旅!ローカル鉄道の田舎行き格安チケット片手に車窓を楽しむという最高の贅沢【タイ旅行】の記事もご覧下さい。
ザーラムバスターミナルには大きな売店が2か所ある。どちらも正面玄関を入ってすぐ、左右にあるので探す必要はない。
品ぞろえを見ると、バスの旅に出る乗客に合わせて、ほとんどがベトナム版のポテトチップスみたいなお菓子やコーラ系の炭酸飲料だ。
日本の大型バスターミナルのようにスマホの充電器や、アメニティなどは置いていない。また、どちらかというとベトナム人はあまり読書が好きではないので、新聞・漫画・雑誌なども見かけない。
この売店では普通の駄菓子屋にあるようなものしか買えないので、僕は裏口にあるバインミー屋をよく利用する。
チケットカウンターで切符を買って横の通路から奥に入るとすぐ裏手に出ることができる。
バスターミナルのバインミー屋は鉄板
この、バスターミナルの裏側で乗客がバスを待つのだが、時間待ちの客に合わせて移動式のバインミー屋が出現しているというわけだ。
屋台にもよるが、1本20,000ドン(約100円)で買える。観光客目当てではなく、ハノイっ子御用達の店なので味も申し分ない。具なしの「パンだけ」という選択もできる。
10時間前後の長い時間をかけて長距離を移動する寝台バスは、途中でトイレ休憩を兼ねてドライブインに立ち寄る。そこでもビールや食料を買う事もできるが、寝過ごしたり混んでいて買えないという可能性もあるので、保存できる食料を多めに買っておくと安心だ。
そのためには「具なしバインミー」が重宝する。Bánh mỳ(バインミー)とは、フランスパンにゆで卵やチキンを挟んでサンドイッチにしたものだが、いくらバスの中でエアコンが効いているとはいえ、卵や肉類などを使ったものを数時間も経ってから食べるのは食中毒のリスクが大きくなる。
それで、おかずを使わない単なるパンのみを手元に持っておいて、いざという時には鞄から出して嚙り付けばいい。
バインミーというとベトナム版のサンドウィッチというイメージだが、具なしのパンのみでもバインミーと呼べるので、おかしなオーダーとはならない。
ザーラムバスターミナルのトイレ
トイレは裏の駐車場の奥にある。有料だがきれいでもない…
上の写真のトイレなのだが、番人がいて料金を徴収していた。ただし、厳格なものではなく払わず素通りしている旅人もいたので強制的なものではないのかもしれない。
とはいっても、1,000~2,000ドン(約5~10円)くらいであれば払うのも惜しくはないので、嫌な思いをしなくても済むように準備しておこう。
海外旅行者、特に日本人は無条件に裕福と判断されるので容赦なく請求されると覚悟したほうがいい。
ちなみに、バスが途中のトイレ休憩で立ち寄るドライブインも有料トイレであることがある。無料の場合もあるが、他の乗客を見ながら判断してほしい。
また、バスから離れる時には必ず【出発時間を確認する・バスの場所とナンバーを控えるか写真にとる・貴重品は手離さず持って歩く】を守ること。
特に、パスポートや現金・カードなどの貴重品は恥ずかしがらずに肌身離さず持ち歩く、とはいえ食堂やトイレなどに忘れないようにする。
バス旅でのトイレ緊急時の対処法
マル秘情報なのだが、トイレ休憩の時間でなくとも緊急時であればバスの運転手に頼めば停めてくれる。
じつは何度も経験したが、高速道路わきや人気の少ない民家わきにバスを停めて「あそこでしたらいいよ」と指さされる。
ノースリーブとミニスカ―トで着飾った、いかにも夜の街で働くうら若きベトナム人セクシー美女たちも、ためらうことなくそうした場所でパンツをめくってお尻を出して用を足しているので、遠慮はいらない。
手遅れになってしまうと楽しい旅行で後悔することにもなりかねないので、我慢できそうになければ運転手に相談してほしい。
しばらく停車して時間が遅れることになったとしても、誰もとがめない。
ベトナムで一生の思い出になる楽しいバス旅を
鉄道網が発達していないベトナムでは、バスが長距離を移動する有力で賢い手段だ。僕は長距離バスに乗るたびに、はるか昔に行った遠足や修学旅行を思い出す。
気の合う仲間と車内でワイワイ騒いだり、クラスで人気の女子の席が気になってソワソワしたり…
飛行機の旅と比べると、時間と体力が必要となるが必ず一生モノの思い出となる経験をすることができるだろう。
ハノイのザーラムバスターミナルの地図はこちら
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