感動の世界遺産フエの街並みを歩き、かつての王都で暮らす人々の何気ない日常をとらえた|大人の旅として最適だ【ベトナム旅行】
世界遺産の都市を何カ所か訪れたことはありますか?
ベトナム国内で最初の世界遺産の街フエ。歴史を感じるこの人々は普段どんな暮らしをしているんだろう。建築物を眺めたり風景を楽しむのもよいが、街の歴史を肌で感じるには、下町を自分の足で歩いてみるのが一番いい。
中国の紫禁城を模したフエの王宮は海外の観光客にもベトナム人にも大人気のスポットだ。現代でも優雅な雰囲気と静寂に包まれ、訪れた者に言葉にならない何かを訴えかけてくる。
そこで生まれ育ったフエの人々は、生まれたときから王宮の風情を吸い込んできたに違いない。
今回は、フエの王宮の周辺の街歩きから感じたことを、相棒の一眼レフで撮りためた写真と共にご紹介する。
圧倒的な歴史を誇るフエの街を自分の脚で歩いてみた!
世界遺産ー王都フエ
■ もくじ ■
ベトナムの大都市ハノイやホーチミンとは異なる、落ち着いた雰囲気と華麗な空気を感じさせてくれるのが中部地方。
越南(ベトナム)の大都市部よりも静かとはいえ、英語が通じないほど田舎すぎることもない。実際、ベトナムの田舎を旅してフェリーに乗った際、念のために出航時間を聞こうとして船員に「What’s time?」と尋ねても、この簡単な英語が通じなかったことがある。
その点、中部地方は欧米系の旅人も多いから旅行者慣れしていて安心だ。海外旅行者にきちんと対応してくれるし、軽快な街歩きができる。
世界遺産に登録されているフエは、ダナンやホイアンにも足を延ばしやすいし、人生の酸いも甘いも噛み分けた方の大人の旅にはうってつけだろう。
歴史の深い建造物の静寂の中で、あなたは何を感じるだろうか。
静寂の世界遺産ーフエ王宮
ベトナム屈指の観光都市の一つ、フエ。
目玉スポットが多いとはいえ、ハノイやホーチミンからは遠く旅行者が訪れるにはも、ややハードルが高いと言われている。飛行機を乗り継ぐか、長距離バスか、原付バイク程度の速度で走るベトナム統一鉄道の寝台列車に揺られながらフエを目指そう。
僕は旅行に訪れた街では、必ず自分の脚で時間をかけて街を歩き、そこに暮らす人々の日常を見ることにしている。
昔、学校の帰りに自転車ではなく徒歩で道草を食いながら歩いて帰ると、至る所に思わぬ発見があった。時間はかかるが、そうした小さな発見が旅人を興奮させる。
そこで目にする光景と感じる空気は、ガイドブックで紹介されている名所を見るだけでは決して味わえない旅の至高の醍醐味を与えてくれるのだ。
ベトナムが誇る世界遺産であるとともに、戦争時代には激戦区となり、未だに爪あとを残すフエの街を歩いた。
王宮への城門をくぐると旧市街に入る
フエの街はフーン川を隔てて新市街と旧市街に分かれていて、チャンティエン橋など何本かの橋を渡らない限り、行き来することは出来ない。(例外として船で渡る方法もあるが、定期船があるわけでもないので…)
詳しくは、チャンティエン橋は世界遺産フエの旧市街と新市街を繋ぐお勧め観光スポット!夜は壮観なライトアップが見ものだ【ベトナム旅行】をご覧ください。
この二つに分けられた区画にはそれぞれの特徴がある。
フエの新市街と旧市街
旧市街地は、堀と川でほぼ正方形に囲まれた地形の中に古い貴族の屋敷などが敷き詰められていて、さながら江戸城を中心に大名屋敷が取り囲んでいた城下町のような雰囲気がある。
というよりも、実際にグエン朝の王宮を守るために堀をめぐらし、兵や貴族の居宅を配置したということだから、天守閣はないとはいえ、まさに城下町そのものである。
下に埋め込んだのは、王宮のやや北側に位置するフエ芸術大学の地図。上空から見ると旧市街がきちんと堀で守られている城下町であることが確認できる。
近代的な開発ができない区域なので、裏道に入ればタイムスリップしたような錯覚に陥る。とはいえ、カフェや食堂、服屋や病院などもある普通の暮らしが同居したような区画だ。
登下校の時刻になると、白いアオザイに身を包んだ学生たちが騒ぎながら街を駆け抜けていく。ベトナムの若者たちが底抜けに明るいのは全国共通のようだ。
新市街地には外国人向けのホテルやレストラン、マッサージ店などが立ち並んでおり、こちらの方が長く退屈せずに街歩きすることができる。
新市街には学校も多く見かける。
フエ大学と北海道教育大学
フエ大学は1803年にできた由緒ある大学で、新市街にはこの教育学部や医学部がある。
フエ大学を英語で書くとHue Universityとなるが、北海道教育大学(Hokkaido University of Education)は頭文字をとってhue大学と自称していて間違われることがある。
北海道教育大学のサイトでも、シンボルマークに小文字で「hue」の文字が入っているので、まさにhue大学という事になるのだが、正真正銘のhue大学はベトナムのフエ大学の方だと言えるだろう。
ちなみにフエ大学は、教育学部、医学・薬学部、農学部、芸術(美術)学部、経済学部、外国語学部、観光学部などがあり、学生数は約4万人以上教職員数は約2千人というマンモス校だ。
さらにちなみに、日本でこの規模の学生数が在籍している大学は日本大学(6万7千人)と、早稲田大学(3万9千人)の2大学のみで、それ以外は超有名校を入れてもすべて2~3万人程度。
もしもベトナムに留学を考えるのであれば、フエも落ち着きと情緒があるのでいいかもしれない。京都産業大学と中部大学などが交換留学をしているので調べてみるのも良いだろう。
フーン川添いのレロイ通りが目抜き通りとなり、下の写真のように道路の左右にはホテルやレストラン、パブなど観光客向けのスポットを多く見かける。
土産物屋もあるので、時間があれば立ち寄ってアクセサリーや絵葉書、小物類などを探すのもいい。
もし気に入ったお土産を買いこんで日本に送りたい場合にはフエから手紙を出そう!郵便局にはべトナム航空の代理店もあって飛行機のチケットも買えます|レロイ通り【ベトナム旅行】の記事を参考にされたし。
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安心して街歩きや買い物ができるフエ
フエは世界遺産レベルの観光地ではあるものの、大都市と比べるとぼったくりの心配はかなり少ない。タクシーに乗っても良心的な料金を請求されるので逆にチップを払いたくなるくらいだ。
ベトナムのぼったくりタクシーについては、海外旅行中にぼったくりタクシーに遭わないために!ホーチミンのぼったくり運転手の顔を車内の写真も公開します。を参考に自衛しよう。
ホーチミンやハノイでは、観光客が気を抜くと目的地まで直行せずに遠回りしたうえ、高額の請求をするドライバーがいたり、おつりをごまかす者もいるが、穏やかな古都ではそんな心の乱れた輩は少ないのだろう。とはいえ、それでも外国であることに変わりはないので念のため用心はしておこう。
フエの食事は王宮料理か雰囲気のある下町の食堂で
歩いていると小腹が空いてくる。フエは王宮が目玉スポットであるだけに、王宮で出された宮廷料理を出すレストランが有名。
フエには山がすぐ側にあり、海までわずか10kmの近くでもあるので山海の食材が豊富なうえに、かつての王都の一流の料理人たちの技が受け継がれている。
と思って調べてみると、実はそうではない。
フエ料理の秘密
ベトナム語のサイトを読むと、昔からフエの料理人は食材の調達には苦労したようで手に入れた食材をいかにおいしく調理するかに知恵を絞ってきたと説明されている。
確かにフエ料理は付け合わせの飾りつけや盛りつけが洗練されてはいるが、煮込んだものや味付けの濃いものが多い。新鮮な食材が豊富であれば、暑い地方とはいえ素材の味を生かした薄味の調理法がもっと発達したはずである。
恐らく、フエの料理人たちは冷蔵庫のない時代に肉類をはじめ魚介類の管理には苦労し、濃い出汁をとったり味付けにするなどして工夫を凝らしたのではないだろうか。
また、名物のエビやカニにしても日本食のような透き通った洗練さはなく「辛口にして煮込む」といった技法が多い。流通方法が限られ、氷もドライアイスもない時代に、いかに食中毒を防ぐために工夫しながら美食を追求していったかを感じ取ることができる。
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フエ料理をベトナム語で書くと
Nấu ăn Huế
もっと正確に表現すると「Món ăn truyền thống Huế(フエの伝統料理)」となる。
フエ料理の人気ランキング
現地のベトナム語のサイトで人気のフエ料理のを調べるとこんな並びだ。店選びの参考にされたい。
1位 コムヘン(Cơm Hến)
ヘンとはシジミ貝のこと。白米にシジミやパクチー、ピーナッツや揚げ物などを合わせて混ぜて食べる料理。主な調味料はヌックマムだ。
べトナム料理に欠かせないヌックマムの作り方や工場についてはフーコック島のヌックマム工場で伝説の調味料を手に入れろ!昔ながらの本物の作り方を見学して味見もできます【ベトナム旅行】をご覧ください。
実はフエはシジミの養殖が盛んで、特にフーン川の「ヘン(Hến)島」はその名も「シジミ島」ということになるから、いかにこの地域で貝料理が普及しているかが分かる。
2位 ブンボ―・フエ Bún bò Huế
言わずと知れた、日本人にも大人気のフエのメニュー。牛の骨をベースにした出汁に、トウガラシ・パプリカ・玉ねぎ・ハーブなど入れてを煮込み、米の麺を入れ野菜を乗せて食するというもの。作り方は簡単でユーチューブにも多数アップされている。
価格は20~30K(100~150円)。安く感じるが、時給100円ちょいの国だから、1杯の「ブンボ―・フエ」はアルバイターの1時間の賃金ということになる。
3位 バイン・カイン Bánh canh
ベトナム語では小さなァから始まる「ァイン」という発音が多い。めんどうな声調はなく、志村けんのバカ殿様のアイ~ンを早口で言えばいいだけだ。『お兄ちゃん(Anh)』というよく使う単語もァインと読む。このバイン・カインも似たような発音で、ゆっくり読むとバァイン・カァインとなる。
ブンボ―は牛のスープなのに対し、こちらは魚のスープがベースとなる。なので、中に入る具材もカニやエビがよく合う。
ちなみに魚の骨ごと砕いて濾すから、日本でいう豚骨ラーメンスープのような作り方だ。カルシウムも豊富。
ついつい料理の話になってしまいそうなので、街歩きに話を戻そう。
下町の食堂にも立ち寄る
フエ料理はホテルのディナーで楽しむのも良いが、外のレストランでも150K~300Kドン(700~1,400円程度)で食べられるセットがある。
日本人向けのガイドブックに載っているレストランより、ホテルのスタッフに近くの評判の良い店を紹介してもらう方法が確実。現地のベトナム人の舌で合格の店ならまず間違いはないからだ。本に載っている店は努力せずとも客が入るので有名でもハズレを引くことがある。
また、高級レストランもいいが、一度はフエの伝統料理を安食堂でも食べてみることをお勧めする。
東南アジアの安食堂では、激安の麺料理でもきちんとした仕事をする。
下の写真はそんなフエ庶民の食堂。常連客はこの店で何が出るのか分かっているのでメニュー表などは存在しない。当然、英語表記や写真付きの観光客向けのメニューなどは夢のまた夢だ。
だが、そんな旅行客に媚びない頑固な姿勢からは本物の匂いが感じ取れる。現地人のリピーターで長年成り立っている食堂にハズレはない。
現地の人で満員の食堂に行けば、とっても美味しいフエ料理が食べられるよ!
外を歩くだけでスープをじっくりと煮込んだ香りが漂ってくる。おかみさんが鍋をかき混ぜながら活気のある大声で通りを歩く客を呼ぶ。
店内に入ると、ベトナム標準仕様のプラスチック製の使い古されたイスとテーブル。
高級店の上質さはないが合理的だ。大勢で集まることを好むベトナムの現地人たちは、簡単にテーブルのレイアウトを変更できるし、雨季に店の中まで吹き込んでくる雨風にも強い。
猫が店内でテーブル脇のゴミ箱をあさっていた。客の捨てたカニやエビの殻、あるいは牛の骨を探しているのだろう。
飼い猫なのか半ノラなのかは不明だが、もちろん誰もとがめない。このあたりも東南アジアらしい光景だ。
猫のいる食堂が安全な理由
動物が店内をうろうろすることには衛生上の問題があるように感じるかもしれないが、むしろ食堂に猫がいる方が安全とも考えることができる。
他の国でもそうだが、海外では中級以下のレストランでは昼間でもネズミを目にする。ホテルの厨房でさえ、丸々と太ったネズミが足元を横切っていくことがあった。
ということで、むしろ猫がいてくれる店の方がネズミが食材を盗み食いするリスクは減るので、媒介する細菌による食中毒の危険も少なくなる。という理屈である。
昔の日本の農家もそうだった。米やイモを食い荒らすネズミを捕ってくれる猫や蛇を大切にしていた。昭和の中期ごろまでだろうか、家の中に青大将などが入り込んできたり、倉庫に住み着いても追い払うことをしなかった。
同じく、ベトナムでもタイでも飲食店の天敵であるネズミを捕ってくれる猫は大切にされるのだ。
味はというと別記事で書くが、先にも書いた通り、こういう店にハズレはない。
お世辞にも綺麗とは言えない店内と、料理も一見すると雑な盛り付けだが、破格の値段で丁寧に作られたフエの庶民の味を堪能できる。
ぜひ足を運んでいただきたいと思う。
一流ホテルや観光代理店
ホテルはレロイ通りの左右に建設されていて、中には100年以上の歴史のある4つ星ホテルもある。下の写真はその一つ、1901年にフランス統治下でオープンした「サイゴン・フエモリンホテル・フエ」。新市街から王宮に渡るためのチャンティエン橋の目の前にあるので、立地条件も良い。
詳しくはチャンティエン橋は世界遺産フエの旧市街と新市街を繋ぐお勧め観光スポット!夜は壮観なライトアップが見ものだの記事をご覧ください。
他にも、いわゆるコロニアル調の建物がたくさんある。
そんな一流ホテルでは優雅な調度品と上質のサービス、日本語の可能なスタッフなど、至福の時間を過ごすことができる。下の写真は「フンザンホテル」。手前にはベトナム航空のチケットも扱う観光代理店がある。
レロイ通りの近くには観光代理店が何軒もあるので、世界遺産巡りや遊覧船のツアーの申し込みやレンタルバイクの手配などが可能だ。もちろんホテルから申し込むこともできるが、ツアー代の一部が小遣いとしてホテルの従業員に入るシステムのため、値段がやや高くなることが多い。そのため、安ホテルでは熱心にツアーの申し込みを勧められる。
ちなみにこの観光代理店は簡易郵便局が同居しているので、ついでに切手を買ったり荷物を出したりすることもできる。本格的な郵便局に行きたければサイゴンモリンホテルの裏の道を1本入って120m程のところにフエ郵便局がある。
レロイ通り添いにあるホテル選びで、景色を楽しみたいならフーン川沿いのホテルにするのも賢い選択だ。ゆったりと流れる大河フーン川の派手な装飾の観光遊覧船や古びた漁師船を見ることができる。
アオザイ「長着áo dài」
かしこまった食事や普段のちょっとした外出の時などに、民族衣装のアオザイを着用する女性は多い。
また、女学生は普段でも白色のアオザイを着て学校に通うし、ベトナム航空など成人女性でもアオザイを制服として採用している会社もかなり多い。
日本の着物のように保管が難しくなく、価格も安価で合理的なため、洋服に征服されることなくベトナム人の暮らしの中で生き続けている。
日本語でカタカナで書くと「アオザイ」となるが、実際には「áo dài」。アオダイという発音に近い。
下の写真はフエ王宮の目の前のアオザイ専門店だ。
フエは良心的な店が多いがアオザイ店は二分される。観光客向けのショップと現地人向けのショップ。価格もピンキリだ。初心者が買いやすいのは観光客用の店で、英語も通じるし価格表も見やすい場合が多い。
現地人向けの店は会話でやり取りするので目に見える価格表が置いてなかったりして困る事もあるが価格は安いし親切だ。
レロイ通りや王宮の周辺などは観光客向けのアオザイ店と思ってよい。例えるなら、京都の世界遺産スポット近くの外国人ばかりが訪れる呉服屋だと思えばよい。
上の写真にあるようにマネキンが着ている見本と生地が並べられている。
素材はポリエステルなのでシワになりにくく、扱いやすい。荷物にもならないから、せっかくならオーダーするのも良い思い出になるだろう。
その他、レロイ通り近くの一流ホテルを結婚式場に使うカップルもいるので、レンタルドレスショップなどもある。
日常の暮らしも同居しているフエの街
高級車が走り、洒落たシャンパンを出すレストランの目の前でも、毎日なじみの光景が繰り広げられている。
年季の入ったバイクで買い物をし、山のように縛り付けて帰宅する男性。
ベトナムでも貧富の差が激しく、上流社会になるとかなり豊かな暮らしをする。とはいえ「金がすべて」でもない。昔の日本のような社会の中での年功序列の考え方が残っているので、お年寄りには概ね優しい。
ドラマや映画を見ても年長者を大切にしたものが成功するとか、若いころ世話になった恩師や近所のじいさんに、成功した後で故郷に帰ってきて恩返しをするという美談が売れている。
鈴を鳴らしながら大きな荷車を押す女性。ベトナム式のゴミ収集車だ。雨の中写真を撮っても良いか尋ねてカメラを向けると、微笑みかけてくれた。
格差の中でも卑屈になることなく、たくましく生きる人々の姿を見ることができるのも街歩きの恩恵の一つだ。なぜだろう、堂々とし、目に力がある。どんな職業であってもその日を精いっぱい働き、夜は家族と一緒に過ごし眠る。東南アジアの人々の姿が尊く映る。
さて、古都とはいえ最新のスマホや電子機器を扱うなども人気だ。携帯ショップも見かける。
iPhoneやiPadはステイタスになっているし、韓国製のスマホも安くて人気があり、小学生くらいの子供たちも道端でスマホゲームに熱中している。
フエのスマホのネット通信
ベトナム国内では空港でSIMカードを買って通信することが多い。予定している滞在日数と希望のデータ量などのプランに応じて選ぶ。
ちょっと前の日本の携帯電話業界のように、小さな会社だと田舎に行くとネットが途切れるのではないかと心配はいらない。
大手の通信会社なら余程の原始的な村にでも行かない限り、どこでも通信ができる。
旅行者向けのSIMカードの価格は、1か月の高速タイプで1600円くらい。どの空港でも買えるし、ハノイからホーチミン、離島まで使用できる。詳しくはハノイ空港到着!SIMカードを買ってミニバスをかわして市内へ【ベトナム旅行】や空港での両替は割高?ハノイのSIMカード売り場で実際に検証した驚きの結果!円からドンへの手数料を大公開の記事をご覧ください。
フエの人々と金魚と熱帯魚
ベトナムにも生き物を愛でる習慣がある。といっても、日本や欧米のような犬や猫をペットにして家族のように扱うことはまだまだ少ない。
韓国や中国の一部と同じく、ベトナムにも犬や猫を食べる習慣がある。焼き肉屋の定番人気メニューだし、市場で生きたまま売られることもあれば、精肉になって販売されることもある。
愛犬家の方には申し訳ない情報となるが、日本でも第二次戦争後になってようやく犬食が一般的ではなくなったものの、江戸時代などは盛んに食べていたし、愛玩動物というよりむしろ食材として見られていた。
Thịt chó
そういうわけで、べトナムを含む東南アジアでは犬や猫をペットとして大切にするという考え方は日本ほど定着していない。きっと、子豚や講師と同じくお腹に収まるご馳走という位置づけなのだろう。
街を歩いても、犬の散歩をしている人も少ないし、ペッショップもほとんど見かけない。
では、ベトナムではどんな生き物をペットにするのか。特に人気なのは魚類だ。街を歩くと金魚や熱帯魚を売る店が営業しているのをよく見かける。
下の写真はフエ王宮近くで見かけた鑑賞魚店。
日本と同じく綺麗にライトアップされた水槽に入れられて販売されている。違うのは金魚と熱帯魚と区別があまりない事だろうか。
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日本では外でも一年中飼える金魚のコーナーと、冬に保温が必要な熱帯魚のコーナーが区画分けされているが、ベトナムではどちらも〈常温〉での飼育が可能。ということは分ける必要がないのだ。
グッピーやグラミー、ディスカスやプレコなどが販売され、日本と変わらない品揃えだったが、値段は日本の半額くらいで安く買うことができる。
といっても買って持って帰ることはできないのだが…
蘭鋳(ランチュウ)も売られていた。金魚は原産が中国とはいえ、ランチュウは日本で改良された品種だから、金魚という日本文化が輸入されたといってもいいかもしれない。
余談だが、金魚は15℃以上の水温でよくエサを食べて成長するので、年間を通して暖かい国では成長も早い。あっという間に大きくなるし飼育も簡単。
フエの街の店先で優雅に泳ぐ金魚を眺めていたら時間があっという間に過ぎてしまった。
定番スポットの世界遺産フエの王宮の記事は今度としよう。城門をくぐると、その堂々たる壮観な外観が目に入ってくる。このフエの街の人々も毎日の暮らしの中でその姿を見つめ、没落したグエン王調の時代のロマンに想いを馳せていることだろう。
今回は、世界遺産の街フエの街歩きから感じ取った、現地の日常の空気感を中心にお伝えしました。
最後までお読みいただきありがとうございました!
またお会いしましょう!!
ポリフェノール
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